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匂い立つ官能

床で全裸で正座している君の目の前に、一枚の布が差し出された。
椅子に座っている女の子が、自分の足許で跪いている君に、脱いだばかりの下着を突きつけたのだ。

そのショーツはベージュ色で、レースの模様が描かれている。
君は破廉恥な勃起を隠そうともせず、僅か十五センチほどの距離の目前に浮かんでいるその下着を凝視する。
女の子がひらひらとその布を揺り動かすと、仄かな香気が漂って、君の鼻腔をくすぐる。
君はその香気を吸い込もうとして思わず無意識にクンクンと鼻を鳴らしてしまう。
本当なら、その布地に首を伸ばして顔を埋めたい。
しかし許可もなくそんなことができるはずもないから、君は悶々としながら背筋をピンと伸ばして正座を続けている。

「おい、豚」
女の子が君の鼻先数センチのところまで下着を近づけて、小刻みに揺らした。
「おまえにとってこれはどういう存在?」
君は一層鼻を鳴らし、陶然となりながらこたえる。
「とても尊くて素晴らしいものです」
すると女の子は背中をのけぞらせてケラケラと笑った。
「尊い? 素晴らしい? こんな汚れたパンツが? おまえ何言ってんの? 馬鹿じゃない?」
「申し訳ございません……」
君は俯き、小声でこたえる。
「昨日から穿きっ放しだから臭いでしょ? ほら」
女の子が君の鼻に下着を軽く押し付けた。
獣じみた牝の生々しい匂いが君の鼻腔を突き抜ける。
「いいえ、とても素敵な芳香でございます」
君は半ば目を閉じ、その香りに酔いしれながら言った。
鼻先に触れた布地の感触は柔らかく、そしてまだ温かかった。
そんな様子の君を呆れたように見下ろしながら女の子が言う。
「でも、ここ見てみ」
下着を裏返し、クロッチを君に見せつける。
「こんなに汚れてる」
その部分にはおしっこか愛液か、ぬめりのような染みがべっとりと付着していた。
しかもそれは女性器をそのまま写し込んだかのような形状の染みだった。
君はごくりと生唾を飲み込んでその染みを見つめた。

「おまえはそんなに女の子の汚れた臭いパンツが好きなの?」
女の子が君の目の前から下着を引き上げ、それを持ったまま腕組みして訊いた。
「はい」
君は女の子を仰ぎ見ながら間髪入れずに即答した。
「他に好きな物はないの?」
「え、えっと……」
君はしばし思案し、続けた。
「パンティ以外ですと、女の子さまの履き古したソックスとかも好きでございます」
「靴下?」
「はい。蒸れて湿ったような香りの強いものとか……パンティと同じくらい崇拝の対象でございます」
「崇拝って」
女の子は軽蔑するように笑った。
「ほんと正真正銘の変態なんだな、おまえは」
「すみません……」
消え入るような声で君がこたえると、女の子は嘲笑いながら脚を組んだ。
「普通の男の場合、女のパンツや靴下なんて、好きとか嫌いとか以前に、さっさと脱がすだけのものなのにね、おまえの場合は崇拝の対象か」
「はい……」
「救いようがないっつうか、人として完全に終わってるっつうか……汚くて臭いものばかりが好きって、最低だな」
「あ、でも」
君は慌てて付け足す。
「綺麗な女性が着用されたもの限定でございますが……」
「うるせえよ」
女の子はそう言って君の頭を叩き、おもむろに組んだ脚を再び解くと、手に持っていた下着を君の頭に被せた。
そしてプロレスラーの覆面のように、クロッチの部分で顔を覆うように位置をずらし、腰のゴムを使って顎の下で下着を固定した。
「これでどこからどう見ても完全無欠の変態だな」
女の子は裸足の指先を君の顔面に伸ばし、足の親指と人差し指を器用に使って下着と一緒に君の鼻を摘んだ。
ぬめりの感触が君の鼻から唇にかけてのあたりに密着し、凄まじい香気が君を包み込んだ。
勃起がいっそう固くそそり立つ。
更に女の子はそうやって足の指で君の鼻を摘んだまま、足の裏全体を君の顔に押し付けるようにしてすりすりと圧しながら動かした。
下着にこもる香りに、足から漂う蒸れて温かい微香が加わって、君の理性の回路をチリチリとショートさせた。
君は悶絶しながら腰を浮かし、叫ぶように懇願する。

「お願いします、どうか、このままオナニーさせてください!」

女の子は、なお一層激しく足で君の顔を踏みながら爆笑する。
「こんな状態でオナりたいのかよ」
「はい、お願いいたします!」
君は口元を覆う下着の布越しに声を発しつつ、哀願の目を女の子に向けて必死に縋る。
そんな君を女の子は憐むように見下ろして嘲笑う。

匂い立つ官能、その狂おしい刹那、君の右手はもう今まさにペニスを握ろうとしている。

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