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明日の桜

小高い山の上に建つ女子高へと続く一本道の坂には桜並木が続いていて、ここ数日で一気に満開になった。
昼間は生徒たちが行き交うし、花見に来る近所の住人たち等がいるが、真夜中の今、人気は全くない。
陽が落ちて夜になると、道には明かりが乏しいせいもあって、ほとんど誰もいなくなる。
学校は終わるし、シートを広げて多勢で夜桜を楽しめるような場所でもない。
坂は一本道で、その突き当たりには学校しかないから、学校が閉まってしまえば人通りが絶えて当然だった。
むしろ夜中に女子高近くにいたら、不審者と思われかねない。

暗い坂道を、君はバンを運転して上っていく。
隣の助手席には、若くて美しい女性がいる。
君の飼い主だ。
後部の荷台には、一辺が一メートルほどの鉄製の頑丈なケージがある。

君は校門から少し下った場所にバンを止めた。
あまりに学校に近づくと、監視カメラに捉えられてしまう。
君は満開の桜の木の下でライトを消し、バンのエンジンを切った。
フロントガラス越しに、夜の淡い光を浴びて仄かに白く浮かび上がる桜の花を見て、綺麗だ、と思った。
女性が、そんな君に言った。
「早くしなさい」
「はい」
君はかなり窮屈だったが運転席で着ていた服を全部脱いで裸になった。
そしてドアを開けて外に出る。
冷たい夜気が肌を刺し、股間の萎えた性器は完全に縮こまってしまった。
亀頭の殆どを包皮が被っている。

君は後部のドアを開いて、荷台からケージを下ろした。
それを大きな桜の木の根元に置き、改めて助手席のドアの前へと進み、「失礼します」とそのドアを開けた。
女性が、悠然とバンから降りた。
君は地面で正座し、ひれ伏す。
女性はもちろん全裸の君とは違い、コートを着込み、ブーツを履いている。
その手には、長い鞭が握られている。
女性は君の後頭部をブーツの底で踏み、言った。
「そこの桜の木に背中を付けて立ちなさい」
「はい」
君はいそいそと立ち上がり、命じられた通りに立った。
水銀灯の明かりがかろうじて届く。
女性が君の目の前に来た。
ただでさえ君より背が高いのに、ブーツを履いていることもあって、彼女の視線は君の眼よりかなり上方から降り注ぐ。
その強く冷徹で侮蔑の感情が込められた視線に、変態M男の君の興奮はたちまち昂り、俄に性器がぐいぐいと勃起する。
しかし仮性包茎のそれは、マックスまで勃ち上がっても、亀頭の先端しか露出しない。
女性はそのペニスを無造作に握り、そのまま捻りあげるようにぐいっと引っ張り上げる。

「あう」
君は快感の声を洩らし、爪先立ちになる。
しかし快感も束の間で、すぐに女性の爪が君の亀頭に食い込み、君は悶絶しつつその痛みに叫ぶ。
「うぎゃあ」
破廉恥な声が無人の桜並木に響き渡る。
「うるさい豚ね」
女性は君の頬に強烈なビンタを張り、唾を吐きかけてからペニスを手放し、後ずさって君との間に距離を取った。
そして、鞭を振るった。
長い鞭が優雅にしなって君の肌を打った。
君は絶叫する。
冷えた肌に鞭の痛みが刻まれ、たまらず君は蹲る。
「立て、豚」
女性の蹴りと同時に冷たい命令が下され、君は「はい」と涙を眼に滲ませながらよろよろと立ち上がった。
すかさず鞭が更に打ち込まれ、君の体には見る間に赤い傷痕が刻まれていく。
君ははあはあと息を荒げつつ泣き叫びながら、ただひたすら鞭を受け続けた。
やがて、女性は、不意に鞭を止めた。
君は安堵しながら膝に手をついて息を整える。

女性はいったんバンに戻り、すぐに戻ってきた。
その手には、ローションのボトルとバイブを持っている。
「ケージに入りなさい」
女性が命じ、君はそれに従った。
四つん這いでケージに入り、女性を見上げる。
「顔は向こう、尻を掲げて両手で広げながらこっちに向けなさい」
「はい」
君はケージの中で窮屈に尻を掲げ、頬を床につけて体のバランスを保ちながら、両手で尻の肉を広げた。
「汚くていやらしい穴が丸見え」
女性はせせら笑いながら君の尻の穴にローションを垂らした。
その冷たい感触に、君は体をびくんと撥ねさせた。
その尻を女性は掌でぴしゃりと叩き、バイブの先でローションを君の尻の穴に塗り込むと、そのまま挿入した。
深く突き刺し、スイッチを入れる。
ウイーンと小さなノイズが響いて、バイブが卑猥に蠢き始める。
その感触に君は身悶える。
「こっちを向きなさい」
女性に命じられ、君は狭いケージの中でよろよろと体の向きを変えた。
女性を見上げると、女性はスカートの中からパンティを抜き取って、それを君に手渡した。
「好きなようにオナニーしなさい」
「ありがとうございます!」
脱がれたばかりのパンティは温かく、クロッチにはマンコの形が浮かび上がるようにべっとりと体液が付着している。
君はそのねっとりとした沁みを舌先で掬って舐めとる。
それから君は生々しい香りを放つピンク色のパンティを左手で持って聖なる穢れが染み込んだ汚れたクロッチ部を鼻に押し付けると、熟れた芳香を吸い込みながら右手でペニスを握り、猛然としごき始めた。
女性がケージの扉を閉じ、頑丈な南京錠で施錠した。
尻の穴でバイブが蠢き、君は閉じられたケージの中で膝で立つような格好になりながら、パンティのクロッチ部分の匂いを執拗に嗅ぎつつ、陶然と自慰をする。
「わたしの顔を見なさい」
「はい」
女性が言い、君は卑屈で気弱な視線を恐る恐る女性に向けた。
尻にバイブを咥え込み、左手で持ったパンティを鼻に押し付けつつシコるその姿は壮絶だった。
「おまえ、おぞましすぎるわよ」
必死な君を見下ろしながら女性はけらけらと笑う。
「いっそパンツは被って、空いた左手で乳首を弄りながらやりなさい」
「はい!」
君はプロレスの覆面のようにパンティを顔に被ると、クロッチの部分が顔の中心、鼻から口許に掛けて被うよう位置を調節し、改めて右手でペニスを握り、左手で乳首を摘んだ。
そしてそのまましごく。
もうすべてが加速し止まらない君の体に、はらきらと舞う桜の花びらが降り掛かる。
やがて射精の衝動が来て、君はそのまま放出した。
精液がケージの外へと飛んだ。

「壮絶だったわ」
果てた君を見下ろしつつ、女性が笑った。
君は猛烈に沸き起こってきた気恥ずかしさの中で俯きながら、小声で「申し訳ございません」と項垂れた。
いくら変態M男の君でも射精を果たしてしまった後には、素に戻る瞬間がある。
今がそうだった。
それでも君は調教の礼を述べることは忘れなかった。
「御調教、ありがとうございました」
君はパンティを頭から取って床に置き、体を小さく丸めてひれ伏した。
「どういたしまして。もういいわよ」
女性の返事を受けて君は頭を上げ、体を起こした。
そのとき尻の穴からバイブが抜けた。
君はそれを拾ってスイッチを切った。
女性が、ケージの中の君に訊く。
「ねえ、この南京錠の鍵は?」
「えっ?」
君は戸惑って訊き直した。
「どういうことですか?」
「鍵よ」
「ぼくは持ってきていません」
「えー。わたし、知らないわよ」
「で、でも……」
「おまえの鞄の中は?」
「入れてないです」
「じゃあ運転席周りとか服のポケットの中とかは?」
「というか、てっきり他の道具と一緒に持ってきていただけているとばかり……」
「はあ? じゃあ何? わたしが悪いの? わたしのせい?」
女性が不服そうに言って唇を尖らせた。
君は慌てて首を横に激しく振って否定する。
「いいえ、滅相もないです、悪いのはぼくでございます」
「そうよね」
「ですが、鍵がなかったら仕方ないので、申し訳ありませんがケージごと荷台に載せてもらえませんか?」
君はそう嘆願したが、女性はあっさりと拒否した。
「無理。空ならともかく、おまえが入っていたら重すぎて持てるわけがない」
「でも……では、どうしたら……このままでは……」
君は混乱しながら縋るように哀願の眼を女性に向けた。
すると女性は、わかった、と言った。
「じゃあ、仕方ないから、明日の朝までこのままそうしていなさい。もう遅いし、疲れたし、帰って一眠りして、そうね、高校生の登校時間くらいに鍵を探して戻ってくるわ。もしも鍵が見つからなかったらニッパーか何か切るものを持ってくるから安心しなさい」
「そ、そんな……」
君は絶望の淵に突き落とされたような気持に陥りながら、尚も弱々しく女性を見上げた。
しかし女性は平然と言った。
「仕方ないでしょ? 鍵を忘れてきたのはおまえよ? せいぜいかわいい女子高生たちにその恥ずかしい姿を見てもらって盛ってなさい。パンツは置いていくわ、またオナニーしたくなったら使いなさい」
そう言って車へ向かいかけた女性を引き留めるように、君は必死に懇願した。
「では、せめて服を」
しかし女性はすかさず却下した。
「ダメ」
女性は軽やかにそう言い残し、踵を返すと、君をその場に残してバンの運転席に乗り込んだ。
そしてエンジンを始動させると、二度ほど切り返してゆっくりとUターンし、一度だけ停止して運転席の窓からケージの中の君に向けて微笑みかけてから、ファン、と短くホーンを鳴らして走り去った。
赤いテールランプが坂道の下へと遠ざかっていくのを、君は呆然となりながら見送った。

寒かった。
春の夜は暗く、冷たい。
精液に塗れたままのペニスはもうすっかり萎えている。
君は闇の中で膝を抱えながら、ケージの外で華やかに咲き誇る満開の桜を見上げた。
美しい、と思った。
しかしすぐに、明日の自分は明日のこの桜をどんな気持で眺めているのだろう、と心細く思った。

君の傍らには、桜の色に似た淡いピンク色の可憐なパンティと沈黙するバイブが転がっている。

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